「安尾さんでは 水屋箪笥や欅の火鉢なんかの取り扱いはありますか?」とお電話いただきましたのは 京都より1時間半程の奥琵琶湖 滋賀県高島市のご主人からでした。
「バイセルやら いろいろ数件に電話したけど断られて 」とお困りの様子 詳しく聞くと木の銘木のテーブルや水屋箪笥 煤竹 釣瓶 なるほど骨董品の中でも古民具と言われる物です。
欅の無垢材や栃の虎目 一枚板と言ったらバブルの頃は 垂涎の品 高値で取引きされていた品物です。
しかし 最近では 家具自体が 需要がなくなってまいりました。
大きな一枚板のテーブルを おくスペースがない ましてや 無垢の建築資材に こだわった家や家具などは ほとんど見られなくなりました。
箪笥やテーブルなどは サイズが 大きな物で 運送するだけでも大変な労力と時間がかかります。持ち帰ったとしても保管の場所もスペースをとるので 最近では 敬遠されがちな品物です。
◾️訪問査定のお願い ◾️
大きな家具や持ち運べない物は もちろん 査定して欲しい品物のお写真を 必ず送ってください。特に遠方になりますと査定を スムーズに進めるために お写真は 判断材料として 大変助かります。
「何件も電話して」と 「取り扱いない」の返答に困っておられる様子は お話ししていてもすぐにわかりました。
「わかりました。お任せください。明日 午前中に訪問してお話しを聞かせてください。」と言うと 「えっ来てくれるのかい でも もし何もなくて手ぶらで帰ってもらうのも気の毒だし…」
とご主人さん
「何もなかったら 道の駅でお土産買って帰りますから 気にしないでください」訪問先で 何もないは 良くある事また 値段が合わなくて帰されることもあります。そんな時には 出張先の特産品でも買って帰るのが 一番です。
訪問当日 「遠いのに良く来てくれてありがとう ありがとう」と何度もお礼を言われ家の中へ お話ししてて面白い人だなと思っていましたが ガレージに置いてある車を見て 驚きました。
HONDAの初期生産のトラック 「ご主人これは 骨董品ですね」と言うと楽しそうにご主人の趣味で 手入れして実働している話しやエンジンやギヤの話しで楽しく過ごさせていただきました。
部屋に入って 鎮座する大きなテーブル みごとな栃の無垢 虎目の一枚板のテーブルもご主人 自慢の逸品で 銘木が好きな私とご主人との銘木談義も楽しくて時間の経つのも忘れてしまいました。
建築資材として古民家の解体の時に出た煤竹のストックなども拝見いたしました。 煤竹は 長年天井に敷かれその時に経年劣化による色の変化で煤竹の艶がでて茶室や和風建築には 贅沢な材として扱いがある品物になります。
今回は 無垢の板を 見たくて訪問を決めて出張しました。何も無くてもと考えておりましたが 面白いお話しに魅力的なご主人だと魅了されました。
せっかく来たからと いくつかの骨董品を お土産にと持たせて頂き査定 商談も成立 ありがとうございました。
みごとな栃の無垢板と 煤竹の材は 宿題にさせて頂きました。
近々 遊びに寄らせ頂きます。
ありがとうございました。